展覧会ニュース

《 龍神Ⅱ 》(部分)2015 年 軽井沢千住博美術館蔵

毎日新聞の作品紹介③ 「龍神Ⅰ・Ⅱ」

■発光する神秘的な滝

 水墨画や山水画など、日本でも古くから描かれてきた水。千住さんは、日本文化の本質を探る鍵として水に着目し、その特徴を最もよく再現できるとして滝をモチーフに選んだ。初めて滝の作品を発表したのは、1995年のベネチア・ビエンナーレだった。以来、滝の表現は千住さんの代名詞となる。幅広い水の表現はこれまでに、「フラット・ウォーター」や「タイド・ウォーター」、「フォーリングカラー」といったさまざまなシリーズとなっている。
 本作は、滝の部分に胡粉(ごふん)の代わりに蛍光塗料を用いている。そのため、普通の明かりのもとでは清々しい滝であるが、ブラックライトに当たると、青白く発光する神秘的な滝へと変化する。その神々しさはまさに龍に出会ったかのようである。(北九州市立美術館学芸員 河村朱音)

「龍神1・2」2015年、軽井沢千住博美術館蔵

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